「火力発電」は現在においても、経済環境・気象環境・社会環境などの変化に伴って大きく変動する 要素を有した発電方式となっています。 ゆえに、実績値であっても「火力発電所」「地域」ごとによっても大きな 違いが多々存在しているほか、現在は”正確な発電量”などの情報が各電力会社から情報開示されて いない状況ということもあり、不明瞭さのある状況となっています。

その上で、あくまでも目安としてですが・・、日本での年間発電量が「約1000GWp」に対して 火力発電による発電量は現在「75％」以上を占めていると考えられています。2011年3月の原発事故前と比較すると 大幅に”火力発電量”が増加傾向となっています。

2011年3月以前は 、「原子力発電・火力発電・水力発電（揚力発電）」を主として電力が生産されていました。 一日の電力量比率としては、”原子力発電が1/3””火力発電が1/3”を占めていました。 現在では、”火力発電””水力発電（揚力発電）””その他自然エネルギー発電（風力・太陽光・地熱など）” によってまかなわれています。中でも、火力発電が全体の75％以上を占める状況となっています。　

日本国内では1970年代前半では「石油燃料」による火力発電が過半をしめていましたが、現在では その他「石炭・天然ガスなど」の割合が急増。現在では「石油」を燃料とした火力発電の割合は全体の 約10％以下となっています。　

しかしながら、世界情勢の中で見てみると2010年までは、日本が世界で一番「石油燃料」による火力発電 量が多い国となっているのです。2005年当時はアメリカが一番の「石油燃料による発電量」（141TWH） を有していましたが、2007年には「81TWH」へと減少傾向となっています。　

対して日本は、2005年当時発電量が「137TWH」でしたが、2007年には「175TWH」へと増加しています。 ただ、現状としては原子力発電所の稼動停止となっている今は、過渡期であり、あくまでも臨時の発電状況と 考えられます。今後は新しい石炭資源を利用した火力発電方式（超臨界圧石炭火力発電所） が促進されていくことが期待されますので、”石油資源”の火力発電利用は減少していくものと考えられます。