・私は、一級建築士として数多くのインテリア・建物のデザインに携わってきていますが、「インテリアのイメージ作り」の最大のポイントは、≪3つの色の選択とバランス≫と思っています。
「3つの色の組合せ」で空間の感覚イメージが創出されると考えています。何故、「2色」ではなく「3色」なのか・・理論的なことはわかりませんが、感覚的には「2色」であるとそれぞれの「色」の≪対比・違い≫といった要素が際立ってしまうためだと思っています。
これが「3色」になると、「対比や違い」といった要素は薄くなり・・全体のバランスでイメージが判断されるからなのではないでしょうか。やはり「2」よりも「3」の関係がバランス的には最も落ち着くものになるのだと思います。
この「3色」をどのように活用するのかを考える時のポイントとなるのが「色面積」。
「色のしめる割合」の上位「3色」がインテリアイメージを決定する要素となると考えておくといいかと思います。
また、同じ色面積であれば、より≪明度≫が高い色のほうが、印象が強くなることも同時に考慮しておいてください。
単純に考えると、まずはインテリアの建物要素である「床・壁・天井」がやは面積的に最も影響力が大きな要素となりますので、ここに使用されている色が、「3色」の要素に入ってくると考えてください。
多くの住宅では、「壁・天井」は≪白≫で「床」はフローリングやカーペットの≪色彩≫が存在しているかと思います。
この場合には≪白≫は「色」としてカウントしないでおきましょう。実際には、生活空間の中には多くの物が存在していて、同時に様々な「色彩」もそこにあります。
ですから、「雑貨」を含めてあまり「家具など」の要素が無い部屋である場合には、壁・天井の≪白≫を3つの色要素の中に含んで考えていただければと思います。
大抵の場合「床」が≪白≫ということはないので、「床」に使用されている色がかならず「3つの色要素」の中に含まれると考えておいていただければと思います。
次に、大きな面積を有する「家具」→「カーテン・ファブリック」→「雑貨」の順番に沿ってそこから残り2つの「色」を選択・組み合わせてインテリアの感覚イメージを創出するといいと思います。
尚、「天井・壁」が≪白≫ではなく、≪色≫があった場合・・この場合には、「床」と「天井or壁」の色で2つの要素がきめられることとなります。ゆえに、「家具やファブリック・雑貨」などから残り1つの「色」を選択することになるため、「家具など」を統一した1つの「色彩」とすることがとても重要になりますので、このポイントはしっかりと認識しておきたいところです。
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具体的に「3つの色の組合せ」によってどんな「感覚イメージ」が創出できるのかを知るためには、下記の「カラーイメージスケール」という本がとても参考になります。私も仕事上、常に活用しています。
ご参考に。
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